美容外科は、「美しくなりたい」という人の希望を美容整形手術で叶えます。疾患と損傷を治療する外科とは目的が異なるため、仕事の内容は病院勤務の看護師とは大きく異なります。美容外科で行われる主な手術は、目元を二重まぶたにしたり、鼻やフェイスラインを整えたり、顔のシワやたるみを取り除くものです。豊胸手術や脂肪吸引など、顔以外の手術も行います。また、輪郭を整えたりシワを改善したりするためにボトックスやヒアルロン酸を注入するプチ整形なども行われます。
美容外科で働く看護師は施術前のカウンセリングや手術のフォロー業務も担当するため、オペ室看護師としての勤務経験を持つ人は転職に有利だといえます。
医師のサポートの他にも患者さんへのアフターフォローや施術も担当しますので、美容看護師はとても多忙です。決められた時間内で仕事をやりくりするスピード感が求められます。
美容皮膚科では最新の技術や医療機器、内服薬や外服薬、ドクターズコスメなどを使用して、患者さんが美しい肌を手に入れるためのサポートを行います。看護師は診療のサポートだけではなく、患者さんのカウンセリングや施術、アフターケアまで幅広く担当します。
美容皮膚科クリニックのメニューは多種多様です。たとえば、シワやほうれい線、たるみの解消のためのヒアルロン酸やボツリヌス注入、シミやそばかすを除去して美白を手に入れるためのレーザーや光照射、皮膚の再生を促すケミカルピーリング、ムダ毛のないツルツルの肌にする医療脱毛などがあります。最近は二重まぶたの施術や顔や鼻の輪郭をととのえる治療を行うところがあります。主に、二重まぶたなら埋没法、輪郭はヒアルロン酸の注入などのプチ整形があり、手術を伴うことはほとんどありません。
美容皮膚科は美容外科より前職の経験を問わない場合も多く、転職が狙いやすい職場だといえます。痩身やアンチエイジング、医療脱毛を専門とするクリニックも多く、診療内容は多岐にわたります。
「美容は女性のもの」という価値観はもはや古く、最近では美容に興味を持つ男性が増加傾向にあります。20~30代男性にアンケートを行ったところ、57.6%が美容に興味があると答えました。特に、髭、肌荒れ、歯並び口臭、にきび(跡)、体毛といったコンプレックスが多いようです。こうした男性の患者さんの需要に応えて、脱毛やシミ・にきび跡の治療、スキンケア、ダイエットといった女性と同じような美容医療を提供しているのがメンズ専門クリニックです。男性特有のAGAや薄毛といった悩みを解消する治療も行います。
一般的な美容クリニックと同じで、最新の医療機器を使用して看護師が脱毛や肌治療にあたりますが、女性の目を気にする患者さんも少なくありません。クリニック側の意向により男性看護師を積極的に採用する傾向にあるようです。外科での勤務経験がない看護師もチャレンジしやすいといえそうです。
すでに美容外科への転職活動を始めている看護師の方は薄々気付いているかもしれませんが、美容外科看護師の求人探しは簡単ではありません。なぜなら美容外科看護師の仕事は人気が高いだけでなく、看護師求人全体のわずか0.5%以下という求人数の少なさで、狭き門に応募が殺到してしまうのです。美容外科への転職を希望している方はつい飛びついてしまいがちですが、あとから後悔しないためにも事前の下調べをきちんとすることが大切です。
華やかなイメージのある美容外科の看護師ですが、その仕事内容は一般病棟の看護師とどのように違うのかを確認してみましょう。美容外科看護師の主な業務は、医療行為・カウンセリング・運営業務の3つに分類することができます。メイン業務となるのは外科手術の介助や準備、患者様のアフターケアなどの医療行為ですが、カウンセリング業務も美容外科に勤務する看護師の重要な役割です。美容医療に関する知識とカウンセリング力を磨く必要があります。
看護師の転職先として、美容外科が大人気です。美容外科の多くは「残業や夜勤が少なく給料が高い」という好条件のため、美容に興味のある看護師のみならず、出産や育児などで夜勤や残業が難しい看護師にとっても美容外科は働きやすく魅力の多い職場といえるでしょう。また、美容医療や施術を社員割引価格で受けられることも人気の理由となっています。お客様の「キレイになりたい」という想いによりそうことも美容外科看護師ならではのやりがいです。